日比谷交差点から有楽門を経て日比谷公園に入ると、すぐに広がる大きな池がある。
「心字池」と呼ばれるこの池を中心に日本庭園があり、周辺のビル街の夜景をバックに撮影に興じる。
池に沿って続いている石垣は、江戸城日比谷門の遺構で、かつては江戸城三十六見附の一つ「日比谷見附」があった。
「見附」とはいわば見張り番の事で、江戸城を護る役目なのだが、この辺りは大名屋敷街であり、登城の際にはこの見附を通らなければならなかった。
石垣は石をそのまま積み上げる「野面積み」と呼ばれるもので、江戸時代初期のものだと思われる。
心字池は、その石垣の周辺を張り巡らせた濠の名残りだという。
(2023.01.19)